うながっぱも出現! ヤング疎石の庭!? ／岐阜県多治見市 虎渓山永保寺

夢窓疎石は、鎌倉～室町時代に
活躍した高僧。
あまりに偉すぎて歴代天皇より7つの国師号を
賜与されたタイトルフォルダー。
そのため夢窓国師とも
呼ばれているのであります。

夢窓疎石は高僧であるとともに
優れた作庭家。
京都では、
天龍寺、西芳寺(苔寺)、等持院などの
庭園を造ったと言われているのです。

そんな疎石が造った庭園を京都以外で探しました。
見つけました。
その庭があるのは、岐阜県多治見市にある
虎渓山永保寺。









以前、このブログで夢窓疎石の造った庭として
鎌倉の瑞泉寺を紹介しました。

えっ？ここが天龍寺の原点なのか!?　夢窓疎石の寺　／　鎌倉　瑞泉寺


永保寺は疎石が瑞泉寺の庭を
作るよりも前に造った庭。
疎石が造ったといわれる著名な庭の中では
一番早い時期に作った庭。
疎石が38歳くらいに造った
ヤング疎石の庭なのであります。









永保寺を訪れるために多治見の駅を降りると、
多治見の町にはうながっぱという
ウナギとカッパを掛け合わせた
ハイブリッドなキャラクターに
あふれているのであります。

うながっぱはアンパンマンでお馴染みの
やなせたかし先生のデザイン。
クオリティーが高いのであります。
うながっぱの趣味は永保寺での座禅。
もしかして永保寺で座禅をするうながっぱに
会えるかもと期待してしまうのであります。









駐車場の方から永保寺に向かうと
坂の下に永保寺が見えてきます。
途中、道を左に曲がると黒門に行きつきます。
おそらく黒門が正面玄関ということなのでしょうが、
ほとんどの人が坂の下にお寺が見えてるため、
まっすぐ進んでしまうのであります。









永保寺の庭園は、池泉回遊式庭園。
臥龍池の中央に無際橋が架かり、
正面に観音堂が配されています。
煩悩モンモン此岸（しがん）の世界から橋を渡って
煩悩スッキリ彼岸（ひがん）の世界へ
繋がる様を表しているのであります。











観音堂は国宝、
屋根の反りがカッコイイのであります。










普段、観音堂は内部を公開していませんが、
自分が訪れた時には、女子高生が
修学旅行で訪れており
女子高生に特別に公開していたのであります。
禅の寺も女子高生のお願いには
抗えないのであります。

女子高生に便乗して
本尊の本尊聖観世音菩薩坐像を
覗こうとしましたが
女子高生を覗いていると
誤解されるとまずいのでやめておくのであります。












観音堂傍らはこんもりと山になっています。
梵音巌と呼ばれるこの山、
てっぺんには六角堂が建っています。
六角堂の中には千体地蔵が祀られているそうです。
不気味なのです。











六角堂の周りにも石仏がちりばめられて、
これもまた不気味。

梵音巌には滝が造られています。
鎌倉の瑞泉寺にも
人工の滝が造られていたそうで、
疎石はそんなギミックが好きそうなのであります。









境内の外れにある開山堂も国宝。
中には夢窓疎石と開山である仏徳禅師が仲良く
隣り合わせに座っているのであります。











観音堂、開山堂が歴史を感じさせるのに対し、
本堂・庫裏は真新しい建物。
それもそのはず、2007年火災にあい全焼。
2011年に再建されたそうです。







永保寺では結婚式も挙げられます。
国宝で結婚式を行うことが出来るのです。











オプションでうながっぱも
呼ぶことが出来るのでしょうか？
案内の看板にはうながっぱも映っています。
新郎を押しのけ前に出ちゃううながっぱ。
まるでうながっぱと結婚しているようなのです。