忍びの国のシンデレラ城!? ／ 三重県伊賀市 伊賀上野城

このブログにて以前より
城は木造に限ると言い続けてきました。
コンクリートで復元された城は多いけれど、
カビ臭いコンクリ城はどうしても雰囲気が出ないのであります。
やっぱり城は木造で作るのに限るのであります。


そんな木造で作られたグッと来る城を探しました。
見つけました。


その城は、三重県伊賀市にある
伊賀上野城。
忍びの国にある木造の城なのであります。







伊賀上野城に首都圏から行くには
新幹線で名古屋まで行き、名古屋から近鉄線に乗り、
伊賀神戸で乗り換え、伊賀鉄道で上野市駅まで行きます。

伊賀鉄道は、2両編成のローカル電車。
しかしこの車両、見覚えがあるじゃないですか。
東急田園都市線で使われていた車両なのであります。
この電車に乗れば、俺の家も近い感じがするのです。








ドアステッカーのクマちゃんも健在。
ミスタードーナッツでおなじみオサムグッズの
イラストレーターの方のクマなのです。
忍びの国でも指を挟まないように
見守ってくれていたのであります。








伊賀の城下町を歩いていくと高台の上に
伊賀上野城が見えてきます。
伊賀上野城は、標高184mの丘の上に立っているのです。











伊賀城本丸の西側は30メートルの石垣が積まれており
日本一・二の曖昧な高さなのであります。
大阪城と高さを競っており、曖昧な表現で誤魔化すことに
折り合いをつけたようなのであります。










伊賀上野城の天守は3層3階の木造建築。
実に見事。
その優雅な姿から白鳳城とも呼ばれているのです。










現在の天守が造られたのは昭和7年(1932)
木造で作られましたが、
伊賀上野城は復元されたお城ではありません。


そもそも伊賀上野城天守は
築城の名手と言われた藤堂高虎が
5層の天守を建てていましたが、
完成を前の1612年に大暴風により倒壊しまい
その後、再建されることはなかったのです。
築城の名手の割に強風対策は取っていなかったのです。
その時代、
まだカヤバのダンバーはなかったのであります。







現在、立っている天守は、
地元の代議士　川崎克が
私財を投じて建てたものなのです。


藤堂高虎が建てようとしていたのは5層の天守。
しかし、川崎克は予算に応じた3層3階の天守を
作ったのであります。
伊賀上野城はもともとあったお城を復元したのではなく、
実際にはなかった城を新たに作ったのであります。

つまり多くの人が日本の城とイメージするものを
具現化したものなのであります。
それはまるでウォルト・ディズニーが
作ったシンデレラ城。
シンデレラ城はノイシュヴァンシュタイン城を
モデルとしていますが
人々がイメージする西洋の城を具現化したものなのであります。

そう考えると伊賀上野城は伊賀のシンデレラ城、
そして川崎克は伊賀のウォルト・ディズニーなのです。









川崎克の建てた伊賀上野城の正式名称は
伊賀文化産業城。
やっぱりビジネス城。
忍びの国、伊賀のシンデレラ城なのであります。









伊賀上野城内にはハナ肇のような
川崎克の胸像がありますが、
伊賀市への貢献に敬意を払い、
伊賀のゆるキャラ、た伊賀―くんと
手をつないだ銅像も
作っていただきたいのであります。









伊賀上野城は城内の展示物も充実。
甲冑など歴史的価値のあるものが展示されています。
しかし、さすがに忍びの国。
貴重な展示物を柱から忍者が
物色しているのであります。









　

伊賀上野城の階段は、ちょっと急だけど広々。
ビジネス目的に建てられただけあり、
創建当時から現存する松本城のように
狭く梯子ように急勾配にはなっていないのです。
かといって木造建築にエレベーターはないのであります。










伊賀上野城は名城なので
週刊ポストの
石原良純と巡る東海道の名城で
石原良純も訪れているのです。








石原良純も太鼓判を押す
木造だけど復元ではない
珍しいパターンの伊賀文化産業城。

多くの人に訪れていただき、
伊賀市にお金を落としていただきたいのであります。
それが川崎克の願いなのであります。