京都にいるときゃ、等持院と呼ばれたの!? 足利尊氏ゆかりの寺! ／ 北鎌倉 長寿寺

京都市北区にある等持院は足利氏の菩提寺であり、
足利尊氏の墓所として知られるお寺。
境内にある霊光殿には、足利歴代将軍の木像が勢ぞろいしているのであります。
池泉回遊式庭園が美しい、ひっそりとした佇まいのお寺なのであります。




京都　等持院




そんな足利尊氏ゆかりの寺を探しました。見つけました。

そのお寺は、北鎌倉にある長寿寺(ちょうじゅじ)。
こちらもひっそりとした佇まいの美しいお寺。
足利基氏が、足利尊氏没後、
父を弔うために尊氏邸跡に建立した寺なのであります。





長寿寺　山門




寺の名前は、仏教徒のクリスチャンネームのようなもの、
法名に由来します。
足利尊氏の法名は、京都では等持院殿、鎌倉では長寿寺殿。
そう等持院も長寿寺も足利尊氏の法名に由来しているのです。

場所・場所によって名前を変える陰のある訳ありホステスのような寺なのであります。
源氏系の足利氏だけあって、源氏名を事情により使い分けているのです。



山門を過ぎると、正面に本堂が見えます。
建てられてそんなに時間が経っていないらしく、重厚さは感じませんが、清楚な感じが、
幾何学模様の敷石の模様と相まってSo Beautifulなのであります。




本堂




本堂に入ると受付があり、驚いたことにポストカードをいただくことができます。
ポストカードレーベルのレコードのようにオマケつき、
アズテック・カメラのロディ・フレイムもビックリなのであります。



本堂の中には、本尊の釈迦如来像があり、
左手には足利尊氏像が祀られているのであります。





本堂内部




書院は観音堂がある庭園に面しており、小方丈からは中庭を眺めることができます。
いずれも窓際にはレッドカーペットが敷いてあり、
座ってじっくり庭を眺めることができるのです。





書院内部


書院から見る観音堂


苔生す庭



書院・小方丈が取り囲む中庭は、白砂と苔の調和が素晴らしく、
春には新緑、秋には紅葉がSo Beautifulなのであります。
紅葉の名所は新緑の名所とは、ＪＲ東海もよく言ったもんです。




書院　中庭側


新緑の中庭


紅葉の中庭


小方丈内部


小方丈からの新緑


小方丈からの紅葉


小方丈からの中庭


書院前には、苔の庭の中にまっすぐに敷石が観音堂へ伸びており、
風情があるのであります。
これもまたSo Beautifulなのであります。




観音堂にまっすぐ伸びた敷石


観音堂


観音堂内部



観音堂の裏は、坂道があり、足利尊氏の墓へと続きます。
お墓には、尊氏の遺髪を埋葬しているそうです。




足利尊氏の墓




足利尊氏の墓から裏庭へ続く道も、竹に囲まれ風情があり、
秋には紅葉がSo Beautifulなのであります。




竹林の道


裏庭


こんなSo Beautifulな長寿寺ですが、
昨年、道を挟んだかどにある某というお茶屋が火事になり、
下手をすれば、もらい火事の危機があったのです。

幸い被害を受けることはありませんでした。
ただ、その茶屋は焼けてしまい、今は営業していないのであります。
その茶屋は、流しそうめんを売りにしていた店であり、
残念ながら鎌倉で流しそうめんを
味わうことができなくなってしまったのであります。

しかし、心配ご無用、我が家には流しそうめん機があるのであります。
コンビニのそうめんには、麺がからまらないようにほぐし水がついていますが、
流しそうめん機は、ほぐし水の中を、麺が泳いでいるようなものなので、
ツルツル食べられちゃうのです。
流しそうめん機は、その見た目のマヌケさに反し、とても実用的なのです。

しかし、調子こいで稲庭うどんを流してしまうと、堰き止められ
ビーバーの巣のようになってしまうので、気を付けなければならないのであります。

また、形状が夜店のキャラクターすくいに似ているので、
小さなお子さんがいるご家庭では、ポケモンやドラエモンを
流されないよう気を抜いてはいけないのであります。






裏から見た中庭



自分的には、長寿寺は、鎌倉で最も美しく、心落ち着ける寺であると思います。
京都に比べ、自然のままに草木はえっぱなしという寺が多い鎌倉において、
手入れが行き届いたSo Beautifulな寺です。
Best of Kamakuraなのであります。





Best of Kamakura



しかし、鎌倉において長寿寺の知名度は低いのであります。
やはり季節限定公開の寺なので、一般に認知されていないみたいです。
数年前までは非公開の寺であり、
現在でも4月上旬～7月上旬、10月上旬～12月上旬の日金土祝のみ公開しており、
訪れるタイミングが難しい寺なのであります。

売れっ子ホステスは、なかなか指名ができないのであります。

さらに、天候が悪い場合は、公開中止。
雨が降ったら休んじゃう
ハメハメハ大王のような気まぐれな寺なのであります。